紹介で探す産業医

企業で産業医を選任する必要に迫られたら、どうすれば良いのでしょうか?

個人で病院にかかる場合には、診療科目で探したり、近所の病院だったり、口コミで評判が良い病院だったり…とある程度条件を絞り込んで探すことができますが、産業医の探し方・選び方となるとよくわかりませんよね。

一般的な産業医の探し方は、企業の事業所がある地域の医師会に相談したり、医師人材紹介会社などに相談するといったやり方が多いようです。

中には、企業の近隣の病院などの医療機関に直接相談したり、健康診断を実施している健診機関に相談したり、社員のツテで探すというケースも。

とにかく、産業医は何らかの「紹介」によって探されることが多いといえます。

産業医を選ぶポイント

とはいえ、産業医とひとことで言っても、さまざまなタイプのお医者さんがいますから、なんのこだわりもなくただ紹介された医師を産業医として迎え入れる…というのはちょっと怖いですよね。

では、産業医の選び方で注意すべきはどういった点なのでしょうか?

まず、一般的な病院の医師と、産業医とで大きく異なる点として、産業医には、医師と患者の関係だけでなく、医師と従業員である患者に加え、その雇用主、人事担当、上司、主治医…といった複数の人間と関わる必要がある、という点が挙げられます。

たとえば夜勤が原因で体調を崩している従業員がいた場合「夜勤をなくす」というのが一番確実な解決策です。自分の意見を押し通すタイプの人が産業医であったなら、上司に対して「夜勤をなくしましょう」と提案するでしょう。

しかし、業務内容や企業の状況によっては、どうしても夜勤をなくすわけにはいかないという場合がほとんどのはずです。

となると、「夜勤をなくしましょう」「いや、なくせない」という、意見の堂々巡りがおきてしまう可能性は大です。

それぞれの立場を考え、コミュニケーションをとりながら最善の解決策を考えていくのが産業医の重要な役割と考えられます。つまり、産業医選びにはヒューマンスキルが必要不可欠というわけです。